土地(エリア)紹介
三重県南部に位置する伊勢市。言わずと知れた伊勢神宮は日本でも有数の観光地で、毎年お正月には県内外からたくさんの人々が訪れる。20年に一度行われる式年遷宮は飛鳥時代に始まり、約1300年の歴史をもつ。
堅い縁に柔らかな微笑みを込めて
伊勢市駅の一つ手前、近鉄宮町駅から徒歩5分ほどのところに「和楽」はある。名古屋の店舗で12年間和洋菓子の修行を積んだ店主髙澤克行さんと奥様が、ここ伊勢の地で平成15年に創業を開始した和菓子屋だ。元々この場所では店主の祖父が戦争から復員したのちに和菓子屋を営んでいたそう。店名である「和楽」にはお客様に和菓子を楽しんでほしいという思いが込められている。
店内には、伊勢にちなんだ商品がいくつかあり、その中でも「伊勢 白石 〜縁(えん)〜」は大人気商品だ。寒天で固めた餡(あん)にクルミを混ぜ、丸めたところに真っ白な和三盆(わさんぼん)をまぶし、一日乾かして完成する。硬すぎず柔らかすぎない程よい食感だ。この商品は、2013年に行われたお白石持(しらいしもち)行事に由来する。伊勢神宮に敷かれた白石を取り替える20年に1度の大祭で、全国から伊勢に人々が押し寄せた。祭りを通じた出会いはまさに一期一会の「縁」。そこからこの名が付けられた。
現在は地元常連客に愛されている和楽だが、最初から順風満帆だったわけではない。開店当初は物珍しさにお客さんが訪れたが、それも2、3ヶ月で落ち着いた。そこから1年ほどは大変だったそう。だが看板商品「伊勢とうふ」ができ、ヒット。その後に生まれた「伊勢 白石 〜縁(えん)〜」が商工会議所のコンテストで受賞するなどし、経営は軌道に乗っていく。
昨今のSNS等を使った集客について思いを伺うと、「少しやったこともあるが、結局は自分たちのお菓子がお客さんの口に合うかが重要。流行りにとびついたり、過度な集客はするつもりはない」とのこと。その一方で、流行りものを注意深く観察し、これから先も残りそうなものは商品に取り入れることもあるそうだ。コラーゲンを配合した「伊勢の舞姫」もその一つ。
4人のお子様を育てられながら駆け抜けた18年間。「あっという間でしたか?」という質問には、「そんなことないですよ。いろいろなことがあり、とても長く感じられました」との答えが。現在でも新たな商品開発に励む日々を送り、1代で築き上げた和楽をこれからも趣味の延長でマイペースに続けていければと語る。店主の人柄同様、柔らかで繊細な和楽の和菓子をぜひ大切な人への手土産におすすめしたい。
三重県南部に位置する伊勢市。言わずと知れた伊勢神宮は日本でも有数の観光地で、毎年お正月には県内外からたくさんの人々が訪れる。20年に一度行われる式年遷宮は飛鳥時代に始まり、約1300年の歴史をもつ。
販売店名 | 菓子工房 和楽 |
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商品名 | 伊勢 白石 〜縁(えん)〜 |
価格 | 8個入り(袋) 520円(税込) 8個入り(箱) 870円(税込) |
住所 | 〒516-0017 三重県 伊勢市宮町2丁目5-7 |
営業時間 | 10:00~19:00 日曜定休日 |
アクセス | 近鉄宮町駅西口より徒歩5分 |
Webサイト | https://kasikoubou-waraku.jimdofree.com |
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